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【書籍紹介】お父さんが教える13歳からの金融入門をざっくりご紹介

その他の記事

◆13歳からの金融入門

今回はこちらの本をご紹介。
私自身も投資を勉強するにあたって一番最初に読んだのがこちらとなります。
本のタイトルどおり、私自身13歳の子供に教えるくらい簡単にしてくれないと理解できそうになかったので、タイトルだけでもすごく惹きつけられた作品です。
第10章までの要約と感想を書きましたので、記事を読んでこの本が気になってくれたら嬉しいです。

お父さんが教える13歳からの金融入門


この本はこんな方にオススメできると思います。

  • 投資って気になっているけど、何から手を付けて良いかわからない方
  • 株や債券、投資信託って聞くけど、実際にどんなものが存在するのか疑問に感じている方
  • 株、株式市場や証券取引所とは?また上場とは一体何なのか知りたい方
  • 日経平均株価?ダウ?ナスダック?って何を言っているか分からない方
  • 金利とは、単利のしくみ複利のしくみを理解したい方

  • 「13歳からの金融入門」の目次
    • 第1章 カネ、カネ、カネ
    • 第2章 おカネのいろいろな支払い方
    • 第3章 株式市場はかっこいい
    • 第4章 株を売買してみよう
    • 第5章 オプション
    • 第6章 ファンド
    • 第7章 債権と譲渡性預金
    • 第8章 企業分析
    • 第9章 おカネを借りる
    • 第10章 金利
    • 第11章 純資産
    • 第12章 税金
    • 第13章 経済
    • 第14章 ベンチャー・キャピタルとプライベート・エクイティ
    • 第15章 おカネに賢く
    • 第16章 これでおしまい

第1章 カネ、カネ、カネ

まず章タイトルがすごいインパクトを放っていますが、冒頭の本章では何をする上でもおカネがかかり、自分が稼げる収入の範囲で生きていかなければならないことをルールとし、思いがけない出費にも預金をして備えておく必要性が説かれています。

また、ざっくりとおカネの稼ぎかたの紹介や世界のおカネの紹介や為替レート・外貨両替について子供に伝えていくように説明してくれています。
正直知っているつもりだった、分かっているつもりであっても、改めて他人に聞かれたら一瞬たじろいでしまう様な事についてもわかりやすく書かれています。
個人的には章末に書かれている「ビットコイン」についてを読んだ時にビットコインってそんなものだったのか。と新たな発見がありました。

第2章 おカネのいろいろな支払い方

今の時代は支払い方法が多種多様で複雑になっていることから、アップルペイなども含め各種支払い方法について触れてくれています。
クレジットカードとデビットカードの違いについて記載されているところなどは面白味があるかと思いますので少し紹介します。

クレジットカードはクレジットカード会社が代金を立て替えており、手数料としてカード利用金額の2~3%を手数料として受け取っています。
例えば、あるお店で10,000円のものを買って、クレジットカードで支払いした場合は、9,800円をお店側が受け取り、クレジットカード会社が手数料として200円(2%の場合)を受け取っています。

また、クレジットカード会社の大きな収入源として利用金額を分割にした際の金利などがあります。
一方デビットカードは、一見するとクレジットカードと同じように見えますが、即時登録している口座から引き落とされるため、口座の残高不足等があれば使えない事になります。

本書ではその場での現金支払いと同じとだと説明してくれていますので、とても分かりやすいと感じました。

第3章 株式市場はかっこいい

本章では、今さら他人には聞けない「株」についての基本中の基本というところを説明してくれています。
そもそも株とは何なのか?ってことであったり「株式市場」とか、「証券取引所」といったものがどういったところで、世界のどこにあるのかなどが書かれています。
金融に触れていなくても、社会人の一般教養と言われるレベルの部分を丁寧に知ることができます。

株について

株券、証券と言われる紙のこと。(現在は電子上で処理されるので、一般的に紙を使った取引は行われない)
これは、株式会社の所有を証明するものとなります。

例えば、10株を発行した株式会社の株を10株もっていた場合は100%を所有している状態で、5株持っている状態だと50%を所有していることになります。

そしてこの1株の単価が100円だった場合、5株を売ると500円で売買取引されることになります。
つまり株の所有率は会社の所有率となるので、会社の中での権利の比率が変わってくることになります。

株式市場と証券取引所の違いについて

株式市場とは、株を売ったり買ったりするためにつくられた場所であり、1792年5月17日に24人の株式ブローカーがニューヨークのウォール街のスズカケの木の下でとある協定に署名した。
これを「スズカケ協定」と呼び、これがきっかけとなってニューヨーク証券取引所(NYSE)が誕生した。アメリカのニューヨーク市の「ウォールストリート」とは金融街の中心地の通りのこと。です。

証券取引所についてはNYSE以外の他に下記のようなものが存在します。

  • ナスダック:NASDAQ(アメリカ)
  • Investor Stock Exchange(アメリカ)
  • 東京証券取引所(日本)
  • ロンドン証券取引所(イギリス)
  • ユーロネクスト(フランス、オランダ、ベルギー、アイルランド、ポルトガル、ノルウェー、イタリア)
  • シンガポール証券取引所(シンガポール)
  • オーストラリア証券取引所(オーストラリア)
  • サンパウロ証券取引所(ブラジル)

指標(インデックス)について

上場しているいくつかの銘柄をまとめているもの。

ニューヨーク証券取引所であれば30銘柄を一括りにして「ダウ30」と呼ばれるものがあったり、東京証券取引所では「日経225」と呼ばれる225銘柄からなるものがあり、経済ニュースとでは”日経平均株価”とか言われていることがあります。

正直、金融に詳しい方からすればもの足りないくらいの内容かもしれませんが、投資初心者が読み始めるには親切過ぎるくらいに丁寧な内容となっています。

第4章 株を売買してみよう

時系列で言えば、この章以降はいよいよ株の売買の話題になっていきます。

株価は常に価値が変動するものなので、株が下がった時に買うことを「押し目買い」と呼ぶことや、市場が上がり続けることを「ブル(強気)相場」、逆に下がり続けることを「ベア(弱気)相場」と言ったりするようです。

ちなみにブルは”牛”でベアは”熊”のことを指し、金融業界で”牛”は強いもの。上に向かって突き上げるものから由来しています。

また、株を買ってから損益が確定するのは実際に売りに出した時に発生するのであって、保有している間はその価値が変動しているだけとなります。保有している間の価値が買った時点より上がった場合を「評価益(含み益)」といい、逆に下がった場合は「評価損(含み損)」と呼びます。

一度は見た事あるかもしれませんが、株式チャートとは画像のようなものです。豊富な知識を持っているトレーダーや証券アナリストなどはこういったデータから株価予想をしている訳です。

第5章 オプション

ここは金融や投資に詳しい人しか聞きなれないような内容が書かれています。

オプションには「売る権利(プット)」と「買う権利(コール)」の2種類が存在しています。
ざっくり言ってしまえば、株を買う権利と売る権利も売買できるということになります。

少し分かりにくいですが、オプション売買は市場の株価より高値で売ること、反対に安く買うことが出来る可能性があるものです。一般的より少しハードルの高い取引だと感じましたので、ここではあまり触れないでおきます。

金融についてもっと知識を深めていきたい!だけどオプションが何かは分かっていない方は、本書を読めばオプション売買についても具体的な例を挙げて説明してくれているので理解がしやすいものとなっています。

第6章 ファンド

さて、株については今までの説明で何となくつかめてきたとは思いますが、ここでようやく最近話題の「ファンド」の章となります。
一口にファンドと言ってもよく耳にするものもあれば、あまり聞きなれないものまで沢山の種類がありますが、ファンドとは株やその他の証券に投資する目的で投資家のお金を預かった停留所のイメージで表現されています。

この停留所に集まったお金をインデックスファンドの運営者が投資することになり、かく言う私も2022年2月よりインデックスファンドに投資しています。


ファンドへの投資イメージ

投資家インデックスファンド株や債券の購入


実際、各ファンドに投資する上でそのファンドについて書かれた目論見書を見たりしますが、そのファンド内にどの銘柄がどういった比率で含まれているかが、網羅的ではないですが記載されていたりします。
ファンドに投資した場合、そのファンド内に含まれる複数の銘柄に分けて投資することになります。
そのため個別銘柄で株を買うよりも、投資した会社のみの株価に左右されないことから、リスクを分散することができると言われています。

また、インデックスファンドは先ほどご紹介した指標に投資することになりますので「ダウ30」や「S&P500」の値動きと同じ価値変動となるため、シンプルに値動きを追跡することができ、投資初心者向きと言えるものだと思います。
また、インデックスファンドは基本的に管理費用(信託報酬)が低価格に設定されているものが多いですので、その辺りも投資を始めやすい理由となります。

インデックスファンドの他、よりリターンを意識した投資をするアクティブファンドといったものから、産業分野に特化したミューチュアルファンドや適合資格がないと投資できないヘッジファンドといったものも存在しています。

第7章 債権と譲渡性預金

章タイトルにあるとおり、株の説明があれば「債権」の説明もきちんと書かれています。
今まで違いについては曖昧になっていた部分があったので、ここを読んで鮮明に区別し理解することができました。

投資における株と債券のバランス

債権について

債権も証券の一種となります。ただ、株と明確に違うところとして、前述のとおり株はその会社の所有権となりますが、債券はその会社にお金を貸していることを示す証券となります。

発行元となる会社が新規商品開発等で資金調達をするひとつの手段として債権を発行し、債券購入者が代金を支払う事で借用書の様なものを受け取る様なイメージになります。
債権は償却期限が設定されていて、債権購入者は借り手となった会社から元本及び金利を受け取ることができます。
毎年支払われる金利は債権保有者(投資家)にとって定期的な収入となりますが、長期的な目で見た場合の投資リターンは株に比べると低いことが証明されていると明記されています。

本書にも記載のとおり、多くの投資家が株と債券の両方に投資するバランス型ポートフォリオにした方が良いと考えられているようであり、私自身も投資対象に債権重点型のファンドを含めている状況です。

譲渡性預金(certificate of deposit)について

一言で言えば銀行が取り扱う他人に譲渡可能な定期預金となります。
譲渡性預金は元本と金利が保証され、価値が変動しないため絶対に損をしないものとなります。

また、株や債券と異なり売買ができません。
日本では最低で1,000万円以上からの取引となっており、主に企業の決済用として利用されていますので、個人で利用されるケースは少ないものと考えられます。

十分な元手があって更に高金利なのであれば、こちらを利用することもメリットが高いとは思われますが、現状では少しハードルが高いような気がします。

第8章 企業分析

前章までで実際の株や債券などの証券についてのことが書かれておりました。

それでは実際にどの会社(企業)が優良なのかを見極めるために必要なポイントについて、本章の内容をリスト形式で要約していきます。

本章の結論としては冒頭にあるとおり、どの株を買うべきかを決定する上で正しいや間違っているものなんてものは存在しない。

なぜなら、確実に利益がでると保証されているものではないから・・・となります。
ただ、そうであっても株価の動向については予想しようと、もの凄く優秀な人たちの手によって過去に沢山の研究がなされていて、その会社の今後の動向を見ていく上でのポイントについても数多く存在するのも事実です。

そちらをみていきましょう。

本書によれば株を買う際に評価すべきポイントは下記12点となります。

  1. 株価
    1年前と比較して株価が上昇しているのか。下落しているのか。など
  2. 株価収益率(PER)
    現在の株価をその会社の1株あたりの利益で割ったもの。金融業界では銘柄選びに多く利用されている数値。

    株価収益率を算出するために必要な数値は「現在の株価」、「昨年1年間の利益」、「発行済み株式の総数」、「1株あたりの利益(EPS)」となります。

    これらの数値を用いて株価収益率(PER)を計算することができますが、難しい計算をしなくてもヤフーファイナンスなどで確認することができますので、気になる方は調べてみましょう。
    ※何を調べたら良いの?って方は、銘柄コードにて[AAPL]と入力するとアップルの株の情報が表示されます。

    YAHOO!ファイナンス
    https://finance.yahoo.co.jp/

    尚、株価収益率(PER)の数値は、その会社が1株あたりの利益100円とした場合、株価収益率(PER)数値の倍数分を支払うことになるという基準値となります。

    ちなみに、他の会社や指標(インデックス)内でこの数値を比較して極端に高い場合は、その会社に何か特別な魅力があって株が買われている理由がある場合もあります。

    投資をする目的であれば、事前にその会社の活動や事業計画などを調べてみることで理由が見つけられる場合もあるかと思います。
  3. 過去の業績
    その会社がどれくらいの利益を出し続けているか。
  4. 市場シェア
    市場シェアの増加傾向。
  5. その会社の商品の市場全体
    その会社の商品がある業界の市場の成長見込み。
  6. 新しいテクノロジー
    将来性のあるテクノロジーがあるか。

    2022年現在ですごく有名で代表的なもので言えば、テスラのハイパーループとか、量子コンピュータに関する研究とかでしょうか。
  7. マクロ経済の影響
    世界情勢などがその会社にとって与える影響。

    その会社の主力商品の原料となっている石油産出国で内戦や戦争が起こっているか、外交問題で近隣諸国との関係性に緊張が走り、該当国の内部で反感感情が強まったりして現地工場での生産がストップするだとか。がこれに当たります。
  8. 清算価値
    その会社が事業部や資産を売却した際の価格。
  9. 経営陣
    経営陣(CEO・COO・CFOなど)が優秀であるか。
    有名企業の経営陣に名前を連ねる人であれば、ネットやメディアへの露出も多くなるため対象人物の経歴や過去実績・傾向や趣向なども判断する要素となります。
  10. 買収の標的となるか?
    別会社から買収が仕掛けられる可能性。
    買収時はその会社の株価が急上昇することから、買い手は市場価値より値段が高くなるためここも重要な判断ポイントとなります。
  11. 知的財産
    その会社が所有する知的財産権があるか。
    特許権、実用新案権、意匠権、商標権など競合他社と比較して優位性があるか否かは、その企業の価値を見定める上で大きな要素となります。
  12. 配当があるか
    利益の分配がある銘柄か否か。
    これを貰うことで生活の足しにする目論見で投資するのであれば、再投資型ではなく分配型を選択することになるでしょう。
    但し、分配金が支払われるとその会社の純資産は下がるので、それに連動して株の基準価格も下がることは理解しておきましょう。

第9章 おカネを借りる

本章では住宅ローンの仕組みについて記載されており、ローンを組む際に担保として銀行は「抵当権」を設定して登記することや、信用リスクを測って貸し出しを決定しています。
この信用リスクが高いと銀行からお金を借りることが出来ない可能性があります。

アメリカでは信用リスクをはかる際に、FICOという会社が開発したスコアを基にしていて、返済の確率を計算するための数学なモデルから算出するスコアが存在します。

第10章 金利

お金を借りたり、貸したりしたら利息が発生する事をご存知の人は多いでしょうが、金利の種類がある事についてもご存じでしょうか。

ここでは、金利の種類について触れられています。
その内、これだけは押さえておくべきポイントをご紹介します。

単利と複利の違いについて

単利についてはすごくシンプルで、あなたが100万円を貸した場合7%の単利(利息)を支払ってもらえる場合の計算方法は下記のとおりです。

年数元本金利利息
1¥1,000,0007%¥70,000
2¥1,000,0007%¥70,000
3¥1,000,0007%¥70,000
4¥1,000,0007%¥70,000
5¥1,000,0007%¥70,000
¥350,000
単利運用した場合の資産=元本×(1+年利率×n)
(n=運用年数)

続いて、同条件で複利の場合は、単利とは異なる点として利息にも利息が発生します。
よって下記のとおりとなります。

年数元本金利利息
1¥1,000,0007%¥70,000
2¥1,000,0007%¥74,900
3¥1,000,0007%¥80,143
4¥1,000,0007%¥85,753
5¥1,000,0007%¥91,756
¥402,552
複利運用した場合の資産=元本 ×(1+年利率)^n
(n=運用年数)
表の例でいくと(5年目の元本+利息)…1,000,000(元本) ×((1 + 0.07)×(1 + 0.07)×(1 + 0.07)×(1 + 0.07)×(1 + 0.07))

上記の条件での差分としては、52,552円となります。少し計算がややこしいですが複利のチカラってすごいですよね。
尚、銀行の預金などは、この複利での運用となっておりますが、今や金利がもの凄く低いため、昔のように預金していて知らない間にお金が沢山増えてたって事が無くなったということになります。

お金を貸したり・借りたりはもちろん、投資をする上でも金利はしっかりと抑えておきたいポイントです。

「13歳からの金融入門」を読んだ感想まとめ

さて、これから投資をお考えの人もそうでない人も、この書籍をざっくりと紹介したこの記事を読んだだけでも少しはお金について知れたのではないでしょうか。

私が投資を始める上で一番最初に読んだ本がこちらになりますが、お金にまつわる話を幅広く、そして分かりやすく説明してくれています。

タイトルどおり、お父さんが13歳の子供に対して優しく丁寧に解説しているような口調で書かれていて、所々に挿絵が盛り込まれているなど、お金・投資・株式市場の世界を旅するストーリー仕立てで進行していき、旅先で出会うそれぞれのシーンでお金の話題に触れているような気持ちにさせてくれます。

金融関係のテーマとなると、どうしても活字だけで理解するのは難解になり、読み進めることが嫌になってしまうことが無いように配慮されていて親心すら感じる一冊となっており、金融のことを知りたい人が入門編として読むにはおすすめしやすい本となっています。


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