VBA｜GetAbsolutePathNameメソッド(ファイルシステムオブジェクト)

FileSystemObjectのGetAbsolutePathNameメソッドは指定したパスの書きかたでカレントディレクトリの完全なパスを文字列で返します。

※ファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)についてはこちら

VBA｜ファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)でファイルやフォルダを操作する

VBAではファイルやフォルダを操作するときにつかえる便利なファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)の利用ができます。この記事ではファイルシステムオブジェクトをあつかうための方法や、使える機能(メソッドやプロパティ)を紹介しています。

Contents

GetAbsolutePathNameメソッドの構文

構文

ファイルシステムオブジェクト.GetAbsolutePathName (パス文字列(Pathspec))

GetAbsolutePathNameメソッドの構成要素と引数

構成要素と引数

要素／引数	必須／任意	説明
ファイルシステムオブジェクト (FSO)	必須	ファイルシステムオブジェクトを指定します。
パス文字列 (Pathspec)	必須	完全なパスに変換したいパスを文字列で指定します。

GetAbsolutePathNameメソッドの構成要素と引数

以下のマクロは、GetAbsolutePathNameメソッドの引数に指定したパスの書きかたにしたがってイミディエイトウィンドウに完全なパス文字列を表示します。

サンプルコード

  
Option Explicit

Sub ファイルシステムオブジェクト_GetAbsolutePathNameメソッド()
    'ファイルシステムオブジェクトを使うため準備
    '①事前バインディングの場合はVBEのツールより参照設定で「Microsoft Scripting Runtime」にチェックをしてください。
    Dim FSO As FileSystemObject
    Set FSO = New FileSystemObject

    'カレントディレクトリを変更する
    ChDir ("C:\Users\ユーザー名\Documents")

    'GetAbsolutePathNameメソッドの使用例
    Debug.Print "①"; FSO.GetAbsolutePathName("C:")

    'カレントディレクトリを変更する
    ChDir ("C:\Users\ユーザー名\Desktop\Test")
    
    'GetAbsolutePathNameメソッドの使用例(パスの書きかたごとの結果を出力する)
    Debug.Print "②"; FSO.GetAbsolutePathName("C:")
    Debug.Print "③"; FSO.GetAbsolutePathName("C:..")
    Debug.Print "④"; FSO.GetAbsolutePathName("C:\")
    Debug.Print "⑤"; FSO.GetAbsolutePathName("C:.\サンプル")
    Debug.Print "⑥"; FSO.GetAbsolutePathName("サンプル")
    Debug.Print "⑦"; FSO.GetAbsolutePathName("C:....\サンプル")

End Sub

10行目、16行目

ChDir(チェンジディレクトリ)関数をつかって作業中のディレクトリを変更しています。

19行目から24行目

GetAbsolutePathNameメソッドで完全なパスを返します。パスの仕様(Pathspec)の指定方法を変えています。

実行結果

①C:\Users\ユーザー名\Documents
②C:\Users\ユーザー名\Desktop\Test
③C:\Users\ユーザー名\Desktop
④C:\
⑤C:\Users\ユーザー名\Desktop\Test\サンプル
⑥C:\Users\ユーザー名\Desktop\Test\サンプル
⑦C:\Users\ユーザー名\Desktop\Test.…\サンプル